2014年10月31日金曜日

ポプラ社小説大賞 一次落選

ここ一ヶ月ほど、とても気がかりでした。6月末に応募したポプラ社小説大賞の中間発表が、です。もう、ほぼ毎日ポプラ社のホームページをチェックしてしまいました。

そして、ようやく本日、ホームページが更新され、一次選考の発表があったのです。〆切から今日までちょうど4ヶ月ですから、結構待たされました。応募総数は631通。通過したのは27本。5%弱の通過率ということで、そこそこ厳しいですね。で、肝心の私の応募作はどうだったかというと……落選でした。

先月の本のサナギ賞に続き、またしても1次落選。なかなか厳しいものがあります。

ま、結果待ちがまだ2本あって、これらの方がだいぶ自信があるので、これしきで凹みは致しませぬ。失敗は成功の母である、なんて言葉もあります。実際、そうだと思うのです。いちど失敗すれば、その道はなしだとわかる。挑戦する中で得られるものもある。そう思って、また執筆中の作品に力を入れることにします。

2014年10月20日月曜日

吉田恵輔が面白いぞ

ワナビとしての近況ですが、恥ずかしながらもう三ヶ月近く何も書いておりません。全然もう、一行も書いてない。

ですが、アイデアがないとか創作意欲がないというわけではないのです。一応、現在温めている企画はあり、主人公の設定とか、話のだいたいの雰囲気などはできているのです。が、なぜか一本の話としてまとまらない。「これで一つの完結した話になる!」という状態まで持っていけず、何となく散漫なままこねくり回しているという状態です。困ったものだ。

まあ、そんな泣き言のようなことを書き連ねても仕方がないので、今回は映画の紹介をしたいと思います。吉田恵輔監督の一連の作品です。

この監督の何がいいかって、恋愛における人間の痛々しくも滑稽な姿をこれでもかこれでもかと描き込むところ。普通なら映画とかアニメとか、そういうフィクションで取り上げないような人間の姿、瞬間を捉え、じっとりと見せてくれるのです。ラブコメ作品が多いのですが、しかし一般的にラブコメといってイメージするものよりもだいぶ濃度が濃いというか、「そんなとこまで見せちゃう?」という作品になっています。

とりわけ、初期の二作品では過激な映像が頻出します。『なま夏』は中年男性が女子高生に恋をしてストーカー行為をしたり痴漢をしたりという内容なのですが、冒頭、いきなりその中年男性のナニのカットから始まります。また、『机のなかみ』は三十歳くらいのダメな感じの家庭教師が生徒の女子高生に恋をしちゃう話なのですが、こちらはその生徒のナニのシーンとか、パンツを下ろされたまま歩いて転んでおしりが見えちゃうとか、そんなのが出てきます。

さあ、もう引いた方もいるかもしれませんが、基本的にそういう、中年男が若い少女に恋をしてどつぼにハマるという話が好きみたいです、この吉田監督は。

その現在のところの集大成と言えるのが名作『さんかく』です。

これも、三十くらいのいい年の男が女子中学生に恋をしちゃって……という話なのですが、男としては「わあ、やめて! 見せないで!」と叫びたくなるほど面白い!

それから、少し系統は変わりますが、『ばしゃ馬さんとビッグマウス』という映画もすばらしい。この作品は当ブログで取り上げるのに相応しい内容で、ずばり、脚本家志望のワナビのてんやわんやを描いたもの。最初、シナリオの新人賞に応募した主人公が一次選考に落ちて泣くところから始まるのですが、もう、その時点で感情移入しまくりです。受賞作をけなしてみたり、偉そうに創作論を語ってみたり、自分の年齢と辞め時に悩んだり、ワナビあるあるの連続で、これは見ないわけにはいかないでしょう。

あと、『純喫茶磯辺』もいろんな面を持つ人間たちのふれあいがコミカルに描かれていてずっと笑えますし、『麦子さんと』は素直に家族愛が描かれていて泣けます。

吉田恵輔作品、いちど観てみてはいかがでしょうか。

2014年10月10日金曜日

私のブログ歴

前回の記事からの流れで、私のブログ歴について書いてみようと思います。と言っても、これはほとんど個人的な備忘録ですので、興味のない方はスルーしてください。


(1)やさぐれるとは、こういうことさ。(2006年2月から10月まで)

大学一年生の終わり頃に開設したブログ。数ヶ月の躊躇の後に作った。ハンドルネームはグレエ。学生生活の中のちょっとした出来事を自虐的に書いたものが多い。以後、この流れは十年一日のごとく続く。


(2)やさぐれローグ(2006年4月から2009年3月まで)

移転先のブログ。なぜ移転したのか、なぜ前のブログと時期が半年もカブっているのかは思い出せない。カスタムにかなり凝っていた。最上部の絵は歴史さんという人に描いてもらったもので、いい思い出。当時は「やさぐれ」という言葉にこだわりがあった。


(3)MEMON(2009年4月から2010年12月まで)

学部卒業・院進学を期に、seesaaからfc2に移った。が、この頃にはブログ熱もかなり冷め、仲間もみなブログを辞めたため、更新頻度は少なめ。後半の一年はほとんど更新していない。


(4)不思議の国のワナビ(2010年11月から現在まで)

このブログ。前のブログは放置していたが、まったくブログを持たないのも寂しく、開設した。最初はコラムを標榜していたが方向性がブレブレで、しかも二年に17回の更新という投げ遣りっぷり。途中から小説家志望であることを表に出し、ワナビブログへ。

ネット文化を振り返る

ツイッターを見ておりましたら、こんな記事が流れてきました。

侍魂に吉野家......一世風靡したテキストサイト管理人の今を調べた

かつて流行した、いわゆるテキストサイトの管理人について調べた記事です。

2000年前後からネットに親しんでいた方はご存知でしょうが、当時、ネットというのはまだまだ世間一般に浸透しておらず、コアな人々だけが楽しむものでした。そんな中でムーヴメントを巻き起こしたのがテキストサイトなるものです。文字通り、文章でおもしろいものを表現していた一群のホームページたちです。

さて、しかし今回、私は上記の記事で扱われているようなサイトについて述べるつもりはありません。というのも、私が本格的にネットをやるようになったのは大学に入学した2005年から。その頃、まだ存続している有名テキストサイトもあるにはあったのですが(Numeriとか)、しかし、熱気はだいぶ薄れている頃でした。私のネット遍歴はテキストサイト衰退期から始まったので、その頃から現在のことについて書こうと思います。

2005年頃にどういう変化があったかと言うと、それは、ブログ文化の勃興です。それまではHTMLを駆使して自前のホームページを作成するのが当たり前だったのが、タグを一つも知らなくともできるブログが流行するようになりました。私もその流行に乗った一人です。

やさぐれるとは、こういうことさ。(2006年2月開設)


さて、ブログの出現というと、テキストサイト的なものの消滅、単なる日記の大量発生……そんなふうに括られることが多いのですが、しかし私の見ていた範囲では、ある程度意識的に書かれた文章、ユーモアをめざすテキスト、つまりテキストサイト的なものを志向するブログがかなりの数あったと思います。

当時は大学生ブログランキングなどを伝って同じにおいのする仲間を探し、相互リンクを貼ったり、記事の中で言及したりといった交流もありました。いま思い返してみると、あの頃のブログというのはテキストサイト的な文化と現在のような普通の人が普通の文章を書くという文化の中間形態だったのではないかと思います。

しかし、そうしたテキスト系を志向するブログも2009年前後にはほとんどが消滅してしまいました。実際、私の当時のブログに貼られているリンクを辿ってみますと、ことごとく2009年あたりで更新がストップしています。あるいは、URLごと消えています。

ではなぜそのタイミングなのかと言えば、mixiの台頭が大きいでしょう。mixiは、いまでこそ影が薄いですが、当時はすごかった。それまでネットをさほど利用していなかった層までをも、mixiは取り込んでいたように思います。そして、mixiが持つブログとの最大の違いは、「普通の日記を書いても反応が期待できる」というところ。ブログの場合、多くは匿名ですし、訪問者ゼロからのスタートなので、読者を意識した文章を書かざるを得ません。エンターテイメントでなければならないのです。ですが、mixiなら最初から友人が見てくれるので、その日あったことをただ書き連ねても反応が得られるのです。こうして、低きに流れるようにして多くのブロガーがmixiに流れました。

その後に何が残ったか。

たしか、2009年頃だったと思いますが、一時期、ニコニコ動画の日記タグというものがちょっとした流行になりました。今でこそ顔出しで動画をアップする人が増えましたが、当時のニコ動はアニメなどのMAD動画ばかりで、顔を出しておしゃべりする人はめずらしかったのです。そうした人は「日記」というタグをつけて動画を上げておりました。その代表的な人物が今でも活躍中のニートスズキさんです。他にも、今はYouTuberとして活躍中のMAHOTOさんも、サシマンとして動画を上げていました。

一方、それから今日までのあいだにブログがどう変化したかと言うと、残念ながらテキスト系のものはほぼ壊滅状態です。探せばあるのかもしれませんが、大学生ブログランキングをチェックしてもそれらしいものはなく、なかなか発見するのは難しい。2005年頃にはある程度残存していたテキストサイトの残滓はほぼ完全に消え去ったと見ていいでしょう。

では、現在ネットにおいて全盛なのは何かと言えば、それは間違いなくYouTubeです。YouTubeはだいぶ前から「ようつべ」などと呼ばれ、存在してはいたのですが、ここ3、4年ほどで新しい展開を迎えています。ヒカキンさん、瀬戸弘司さんなどを始め、人気YouTuberが群雄割拠している状態にあります。

しかし、流行り廃りが激しいのがネット文化の宿命。今のYouTubeの活況がどの程度存続するのかはわかりません。いずれ、テキストサイト同様、「YouTuberなんてものもあったなぁ」と懐古する日が来るような気も致します。