2015年7月25日土曜日

地元へ帰ろう

現在、私は六連休のまっただ中にいる。

まだお盆でもないのに六連休。それはなかなか、一般の会社員としては恵まれているだろう。けれど、残すところその連休もあと二日で、そのあとは連日の十一時間勤務が待っていると思うと、浮かれた気分も冷めていくというもの。

三十路にして就職し、もうすぐ五ヶ月。まるで仕事はうまくいかず、みそっかす的なポジションに収まっているのになんだけれど、正直すでに、仕事に飽きてきている。もうそろそろいいんじゃないか、という気持ちが心を染め上げている。

よく、新卒で就職した人の三年離職率というのが問題になる。三年以内に辞める大卒の若者が三割もいてけしからん、というのである。だが、私から見れば、一年二年続けばもはや尊敬の対象だ。むしろ、七割が三年以上続けていることに驚きを禁じ得ない。都市伝説なんじゃないかとすら思う。

仕事がうまくいかない。それはこのブルーの大きな原因のひとつでもあるのだが、ひとり暮らしにかかる経済的なコストというのも大きい。私は現在、月給を手取りで20万、ないし、時間外手当などがあるときは21万円もらっているのだが、それでも経済的に余裕があるとは言いがたい。学生の頃は、月に20万もあったら濡れ手に粟だと思っていたのだが、実際にその月給で暮らしてみるとカツカツである。財布に穴が空いているのかと疑ってしまうほどに。

そんな中、遠く北関東に住む母親が、息子の私を心配してか、一通のメールを送ってきた。そこにはこう記されていた。

「役場で職員募集してるよ」

私は可及的すみやかにマックをスリープから目覚めさせると、地元町役場のホームページにアクセスした。そして、職員募集のリンクをクリック。年齢制限を確かめる。目に飛び込んだのは「昭和57年生まれから」という文字。瞬間、歓喜。

目下、志望動機を練り上げている。

2015年7月2日木曜日

ワナビの詩、あるいは新人賞が終わるという問題

教えてください
この世に生きとし生けるものの
すべての生命に限りがあるのならば
海は死にますか
山は死にますか
風はどうですか
新人賞もですか
教えてください


とまあ、問う必要もなく、答えは分かっております。新人賞は、終わるのです。

先日、日本ラブストーリー&エンターテインメント大賞のホームページを確認したところ、赤くでかでかとしたフォントでこう記されておりました。

「※現在のところ、第11回は募集しておりません。」

何ということでしょう。今年こそはこの賞に応募しようと思っていたのに、突然のこの宣言。そして、おそらくは終了という宣言。

以前にもこんなことがありました。新潮エンターテインメント大賞に応募しようと思っていたら、何の告知もなく自然消滅していたり、日本ファンタジーノベル大賞に応募しようと意気込んでいたら、やはりかなり期日が迫ってから終了宣言が出たり、新人賞というのは、突然にして終わるものです。

にしても、ラブタメが終わるとは……。去年、選考委員を入れ替え、賞の名前もそれまでの「日本ラブストーリー大賞」から「日本ラブストーリー&エンターテインメント大賞」に改め、コンセプトも変えての出直しをしたというのに、「ラブタメ」という略称も定着しないままでの募集停止。おまけに、この頃はここから出た『響け! ユーフォニアム』がアニメ化して話題になっておるというのに。いったいなぜなのでしょうか。

現在、まだまだ新人賞はたくさんありますが、こうして大きな歴史ある賞が募集停止——おそらくは事実上の廃止——となってみると、うかうかしていられないと感じます。出したいと思う賞があれば、来年再来年などと言ってないで、すぐに出すべきです。


私は時折苦しみについて考えます
ワナビが等しく抱いた悲しみについて
書けない苦しみと 嗤われる悲しみと
間に合わぬ苦しみと 一次落ちの悲しみと
いまの自分と