2013年9月3日火曜日

岩崎夏海がおもしろいよ

岩崎夏海という人をご存知でしょうか。

たぶん、知らないという人が多いと思いますが、こう言えばわかるでしょう。『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』、通称もしドラの著者です。

わたしはこの本を読んだことがありませんし、その著者なんて気にしたこともなかったのですが、ニコニコ動画の生放送でたまたまこの岩崎さんという人を知り、ファンになりました。岩崎さんは通称ハックルさんと呼ばれていますので、以下、そう呼びます。

ハックルさんはもともとAKB48のプロデューサーとして名高い秋元康さんの弟子だったそうです。で、テレビの仕事(放送作家だったか?)をしていたんですが、数年前にもしドラを書き、200万部越えの大ヒットを飛ばしたのだということです。

ハックルさんは毎週ニコニコ生放送をやっていて、そこで四方山話をしたり、現在進行中の書籍関係のプロジェクトについて語ったりしているのですが、いや、おもしろいのです。話が。キャラが。なかなか他では見られないタイプの人です。

たとえばハックルさんは、芸人的なノリをまったくしません。いわゆる、ボケたり突っ込んだりということをしないのです。そういうノリは、プロの芸人でなくても、ネットで放送するとなればある程度してしまうものでしょうが、彼は一切そういうノリを禁じているのです。そこが逆におもしろい。どこまでも素で会話に臨む、という姿勢が、逆に独特のキャラとなっていて笑えます。

それから、自分を天才であると言っています。普通は、「自分なんか凡人ですよ」と謙虚な姿勢を貫くか、あるいは「おれは天才なんだ!」と声高に言うか、どっちかのパターンが多く、たいがいは前者だと思うのですが、ハックルさんはしれっと、さも当たり前のように「ぼくは天才なんですよ」とおっしゃるのです。年齢や血液型を言うのと同じトーンで。そのしれっとした感じもおもしろいし、それに対するゲストの反応もおもしろい。

こうしたおもしろさの源泉は、おそらく不遇感にあると思います。小谷野敦さんにも共通するものがありますが、「なぜおれのすごさが理解されないんだ!」という根底にあるドロッとした感情が、独特のユーモアを生み出しているんです。たぶん。

ただ、なかなかあのおもしろさを文章で表現するのは難しいので、ぜひニコニコ動画で「ハックルベリーに会いに行く」で検索し、動画を見てもらいたいと思います。毎回、最初の一時間ほどは無料で見れますので。

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