2016年4月8日金曜日

小説すばる新人賞に応募した

一週間ほど前、小説すばる新人賞に応募した。構想開始からおよそ二年、ようやく形にできたものを送った。送った直後に一カ所、設定に矛盾を見つけるという痛恨のミスを犯したが、とにかく投稿を済ました。数日後、集英社から受領のはがきも届き、家族に見られる前に回収を済ませ、一段落である。

目下、勉強と構想の期間に入っている。ワナビとは言え、常に書き続けているわけにもいかない。脱稿から一ヶ月半ほどは、次回作の準備と勉強が必要だ。いろいろ考えている。

二年程前から、創作に関しては『もしドラ』の岩崎夏海の教えを第一に取り入れ、考えているのだが、氏の発言の中でいま頭を占めているのはこういうことだ。「人間は、夢や無意識で見たものを目の前で再現されると面白いと感じる」。原文ママではないが、こういう発言があった。これは映画についての文脈で言われたものだが、小説にも妥当するだろう。

なにか、夢で見たような、あるいは無意識に欲望している、または恐怖しているようなヴィジョンというのを、小説の中で描きたい。たとえば筒井康隆『文学部唯野教授』のクライマックスである教授が発狂したように主人公を罵る場面、あるいは岩崎夏海『もしイノ』の最後で魔球によってストライクを取りまくるという流れ、ガルシア・マルケス『百年の孤独』のあらゆる場面……枚挙にいとまはない。あ、そうそう。ピンチョン『ヴァインランド』で、パーティー中の飛行機になぞの飛行物体が横付けしてだれかが乱入してくるシーンもいい。ああいうの。

しばらく自分の無意識レベルの欲望や恐怖というものを探ってみたい。きっと何か題材があるはずだ。

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